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【P5T】クリア感想レビュー。ボリュームは少ないが戦略ゲームとしては面白かった【※本編&DLCストーリーネタバレあり】

ペルソナ5の新作である「ペルソナ5 タクティカ」をクリアした。
今回はその感想を、本編とDLCのストーリーネタバレありで書いていく。

ちなみに一週目のプレイ時間
本編「約25時間」
DLC「約3時間」だった。

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P5Tの感想

まず、ペルソナ×戦略ゲーという事について。

ペルソナという作品は本編外で音ゲー格ゲーなどの別ジャンルに参入してきた。
今回はSRPG(シミュレーションRPG)というジャンルで新作が登場。

筆者がやった事ある同ジャンルは「うたわれるもの、ファイヤーエムブレム、スパロボ」等と少ないため、楽しめるか若干不安だった。

しかし元がRPGというジャンルだったためか、親和性が高く躓く事なく楽しめた。
ペルソナという作品はどんなジャンルでも合うと改めて認識。

難易度は最初safetyを選択していたが、あまりにもやり応えが無かったのでnormalに変更。
結果、normalが一番丁度良かった。
hardからはフレンドリーファイヤが適用されるため、難易度が一気に上がり難しかったので断念。二週目以降にやるのがオススメだ。

ストーリーのボリュームとしては、上記にある通り「DLC込みで約30時間
正直、フルプライスだとオススメしにくい。
(もちろん、筆者のようなペルソナ信者《アトラス信者》は値段など関係ないが)

ペルソナ5本編をクリアし、なおかつ少し興味があるという程度なら大人しく中古を待つのも手だ。
恐らく今作は「ペルソナQ2」のように否に傾いている賛否両論で値崩れも早いだろうし。

総合評価としては、
ペルソナ5が好きでたまらない→買い
5本編プレイ済みで興味がある程度→様子見

ストーリー的にはP5Sのように、キャラのその後が見られるという訳でもない。

ゲーム的には、定期的にステージが追加されるならもう少し評価が高めになるかもしれないが、現時点では不明のためペルソナQシリーズのように低評価の可能性がある作品という印象だ。

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ストーリー感想※ネタバレ

秀尽学園の卒業式が間近に迫るある雪の日、喫茶店「ルブラン」に集まった心の怪盗団のメンバー。突然テレビに怪奇現象が発生し、店内が大きく揺れた。更に店の扉は怪しい光を放つ。警戒しながら扉を開くと、その先は見たこともない異世界「キングダム」だった。

キングダム各地は「レギオン」と呼ばれる謎の武装集団によって支配されていて、反逆者とみなされたジョーカーら心の怪盗団は応戦するものの何故か思うように戦えず絶体絶命のピンチに陥る。その時「革命家」と名乗る革命軍のリーダー・エルに窮地を救われ、彼女の持ちかける取引に乗り、元の世界に戻る為、彼女と共に「革命」を起こす戦いに赴く事になる。

引用元:Wikipedia

時系列としては
P5本編の2月頃(バレンタインイベントの後か?)~EDの間。

今作のキーキャラは、新たな仲間となる「エル」。
そして春日部統志朗という男だ。

P5Tという作品は、この春日部統志朗がかつての反抗心を取り戻す話となっている。
メインはあくまでも統志朗、そしてエル。怪盗団はオマケだった。

ここでネタバレをするが、今回の黒幕でありラスボスは「サルマエル」という神もどきだ。

そしてサラッとだが話の流れを噛み砕いて解説する。

・サルマエルという存在は、人間が持つ「苦しみたくない、傷付きたくない」という本能を擬神化したような感じ。
・その望みを叶えるため人間に干渉していたが、反逆の意思に芽生えかけている春日部統志朗という存在に気付くサルマエル。
・サルマエルにとって、反逆や変革の意思を持つ者は周りに革命をもたらす危険な存在。
(※反逆し信念を貫く行動は苦しみや痛みに繋がると考えているから、それは許せないサルマエル)
・統志朗の心を折るため、彼の精神世界にキングダムを作ったが同時にエルという存在が生まれ抵抗される。
・痺れを切らしたサルマエルが統志朗を直接キングダムに入れた。
・ついでに、同じく反逆の意思を持つ怪盗団を潰すため巻き込んだ。

父の言いなりになっていた統志朗。
そんな彼が反抗心に芽生えかけたきっかけは、本編にあった怪盗団の電波ジャック。
だが、その想いもキングダムに入れられ記憶喪失になると同時に消えてしまう。

その反抗心や記憶を怪盗団やエルと共に取り戻し、偽りの神に反逆する。
今作はこんな感じ。

ぶっちゃけ統志朗はかなり良いキャラクターだった。

ペルソナに登場する仲間陣営の大人はみな魅力的だが、まさかP5Sの善吉のように「大人のペルソナ使い」として覚醒するとは思わず鳥肌がたった。

やはり善吉やパオフゥ(P2)などの渋い大人がペルソナを使うのってカッコイイ。

統志朗について

最初の印象としては、ヘタレ気味な性格でリスクがある事からは逃げるべきという後ろ向きな考えを持っているキャラ。

だが怪盗団の正体が高校生と知り「守るべき子供」と言うような責任感ある大人の一面があり、憎めないところも。
後方で大口を叩きながら偉そうにするヘタレキャラというのは嫌いじゃない。むしろ好きだ。

そんな統志朗の魅力は、記憶を取り戻していく内に強くなっていく心の強さ。

初めての反抗心を抱いたきっかけであり、学生時代に憧れていた先輩「夏原恵利」の思い出を取り戻し、
エルの正体に感づき、
怪盗団との共闘で覚悟を決め、

そして自らの精神世界で成長というか、かつて取れなかった手(夏原恵利)を今度は掴む事に成功し(エル)ペルソナに覚醒する瞬間は、5の覚醒シーンでトップクラスの格好良さだった。

筆者の中では惣治郎、善吉、統志朗と三大ペルソナ5でカッコイイ大人が決まった。

エルについて

彼女は今作におけるジョーカーの相棒枠、そして統志朗のヒロイン枠だ。

記憶喪失の統志朗を仲間に入れてから度々、彼とエルの絡みが多いと感じており「これは何か繋がりがある」と考えていた。
現実世界では深い関わりがあるのだろうと考察していたが、まさかペルソナとは思わなかった。

「エルはペルソナに覚醒しない」という伏線があったとはいえ、それより正体コレだろうというものがあった。
それは、統志朗の認知存在。

統志朗の精神世界で生まれたのだから当然そうだろうと決めつけていたが、ペルソナだった。
それだけでなく、

エルは「認知存在であり、ペルソナ」という存在だったのだ。

統志朗の心の中にあった「夏原恵利」という反逆の象徴。
それがサルマエルに対抗するため、エルとして生まれた。

前向きで挫けない心を持っており、統志朗が憧れていた先輩。
かつて統志朗と共に学校の革命に成功したが、報復で電車前に突き飛ばされて重体となった。

これが判明した時、エルのキャラデザについて納得があった。
エルの右目、そして左足の部分。それは夏原恵利が電車事故で失った部分を暗示しているのだろうと。

実際、夏原恵利を象ったボスの発言にそれらしいものがあったので確定だと考えている。

エルネスト

名前の由来として、夏原恵利→えり→える
という単純な考えをした。しかし、

エルネストの見た目やスキルなど(ベレー帽、銃、革命)を考慮すると「エルネスト・ゲバラ」という人物がモデルなのかもしれない。

キューバ革命を成功させた、政治家であり革命家。
作中では何度も革命や変革という言葉が出ており、統志朗は政治家なので名前の由来としては有力だろう。

サルマエルについて

今作のラスボス。

何故サルマエルがラスボス枠に選ばれたのか考察してみた。

サルマエル(サマエル)というのは「毒の天使、盲目の神」という意味があるらしい。
そして有名な悪魔である「サタン」と同一視される事もあり、アダムとイブを唆した蛇という説もある。

中々に大物感が漂っているが、更に調べてみると造物神である「ヤルダバオト」の別名でもあるらしい。

そう、ヤルダバオトとはP5本編のボスである神の事だ。

そして、P5Sでのラスボスは「デミウルゴス
これもヤルダバオトの別名

つまり
ヤルダバオト、デミウルゴス、サルマエル
これらは違う名で呼ばれる同一の偽神。

ペルソナ5はグノーシス主義をモチーフに作られているので、今回もそれに則ったという結果だろう。

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DLC感想

かなり短いストーリーであり、P5T本編と違ってベルベッドルームでペルソナの合体は出来ないという仕様。
正直、ボリュームはもう少し欲しかったが、DLCクリア後はP5T本編で明智(スキルがぶっ壊れ)とかすみが使えるというだけで値段相応かもしれない。
あとやりこみの高難度クエスト。

P5T本編と違ってスプラトゥーンのような「自陣の色で攻め入る」というのは中々に楽しかった。
そして難しさでいえば、こちらの方が上だと感じた。
壁だけでなく、ペンキの色にも意識を割かなければならないからだ。

だが全て明智のぶっ壊れスキル「味方の再行動」があるので問題は無かった。

ストーリー感想※ネタバレ

街そのものをキャンバスに見立て、巨大なアートを一夜で描き上げてしまう神出鬼没の覆面アーティスト「ゲルニカ」。
その大胆な活動が世間を騒がす中、都内のあちこちに不思議なグラフィティが出現。
そこには、ペルソナ使いでなければ知るはずのない「アルセーヌ」の姿が描かれていた――
芳沢かすみからの連絡を受け、現場に向かったジョーカー。
たまたま捜査に来ていた明智吾郎と謎の絵について議論を交わしていると、ふと謎の声を耳にする――
〝心〟を…奪い返して…!

引用元:公式サイト

時系列は、P5本編の明智加入後~となっている。

なので芳沢がペルソナ使いという事に明智が驚き、芳沢も明智に驚く。
残念なのは、事件解決後は記憶が無くなるという事。
しかし記憶があると本編と矛盾が生じてしまうので仕方ない…。

DLCのキーキャラは「ゲルニカ」、そして異世界で出会う「ルカ」という少女。

何故DLCの仲間キャラに明智と芳沢が選ばれたのか?
それはこのゲルニカとルカに関係していると思っている。

まず、ゲルニカとルカ(認知存在の姉)は姉妹。
これは、かすみとすみれの対比だろう。
そしてルカは作中で「自分たちは要らない子供だった」と発言していた。これは明智に刺さる言葉だ。

明智と芳沢だったからこそ、DLCが良いシナリオになったと言える。
(とはいってもやはりもう少しボリュームが欲しかった)

ラスボス「ジェリー」について

DLCのボスは、喋るオウム「ジェリー」

倒した後に明智が「一体何者なのか」と聞くが、結局は明言されなかった。
だが、ジェリーの発言、ボスとしての姿を考慮すれば答えは簡単だろう。

ジェリーの正体は「サルマエルの使者」
つまり手下だ。

サルマエルと同じく「変革の意思」を潰すために、ゲルニカを利用していた。

ゲルニカは社会的弱者の声を代弁するような作品を手がけている。
そのように人を煽り、先導するような変革の意思に目を付けた。
ジェリーは、そのように影響力のあるゲルニカを利用し、不都合な人間をまとめて消すのが目的だった
ただ人間を消すのはジェリーの独断だったのかもしれない。

まとめ

・ボリュームとしては値段不相応だった(フルプライス、DLC込み)
・戦略ゲーとしてみれば普通に面白い
・しかし全体的にイマイチ、惜しい作品
・P5Sのような良作にはなりえない印象
・ただストーリー内容は文句無しに良かった
・更なる追加ステージなどのDLCに期待

P5本編にあるような恋愛要素、P5Sのデートイベントはほぼ無いのでその辺期待してる人はガッカリするだろう。
あるにはあるが、主人公の妄想として結婚シーンが少しあるだけ。

例として筆者が結婚した(主人公の脳内)シーンの画像を貼って今記事を終わりにする。

以上。

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