ラノベといえば、ハーレム。
魅力的なヒロイン達が主人公に惚れて、修羅場るのが鉄板。
ですが、納得できないハーレムもあるなー・・・と。
例えば、主人公は大して努力してなかったり。
なんだかんだの結果がハーレムだったり。
ハーレム作品って、やっぱ主人公の魅力が大切なんですよ。
そんな中で、納得かつ理想的なハーレム主人公の作品をば――。
生徒会の一存
あらすじ
本作は、「私立碧陽学園」の生徒会役員5名が生徒会室で駄弁ったりする日常を淡々と描いている物語である。以上、あらすじ終了。
「私立碧陽学園」の生徒会役員は、特殊な方法で決められていた。
それは、人気投票。
なので、必然的に美少女が選ばれる事になる。
男子の場合、他の男子から妬まれるので、結果的に生徒会は女の花園となる。
しかし、例外が一つ。
学年成績が一位の者は、生徒会役員になれる「優良枠」を貰える。
そして猛勉強を重ね、一人の男子生徒がその枠を勝ち取った。
「杉崎鍵」この男が生徒会入りした最初の発言は、
「――皆好きです。皆付き合って」
これは、生徒会を自分のハーレムと公言する男が綴る物語。
「碧陽学園生徒会議事録」である。
登場人物
・杉崎鍵(すぎさき けん)
生徒会の日常を書いている主人公。生徒会副会長。
容姿はそこそこだが、フェミニスト精神を心がけて、男子に対しても気配りが上手い為、学園では人の中心に居てそれなりにモテる。
入学当初、成績は最底辺だったが、生徒会に入る為に一年間の努力で成績トップに立ち、優良枠で生徒会に入った。
自他ともに認めるギャルゲマスターで、自分に向けられる好意は見逃さないと言い張っているが、肝心の場面では鈍感。
生徒会の集まりがほぼ雑談で終わるのは、杉崎が「皆と楽しく喋りたい」と生徒会の雑務を一人でこなしてしまう為。
更に、一人暮らしでアルバイトとしているので、かなり多忙な日々を送っている。
高校一年生の時は、とある問題で憔悴しており、暗い性格だった。
その時、「桜野くりむ」と出会いアドバイスでギャルゲーをするよう言われ、他の生徒会の面々からも助けられ、今の杉崎の性格を形作った。
「碧陽学園新生徒会議事録」では三年生になって、人気投票で三位になり生徒会に所属している。
・桜野くりむ(さくらの くりむ)
生徒会長。身長は140センチ台。
学園の成績は乏しくなく、運動も苦手。
高校三年生だが、やることなすことがお子様レベルのダメ人間。
しかし、真面目な性格で物事には必要以上に真剣に取り組む。
奔放な行動で生徒会を振り回すが、逆に子供扱いされ弄られるのが殆ど。
ただ、生徒会選挙で会長に選ばれるだけあって、外見とは裏腹にカリスマがある。それは、杉崎が言っても聞かない人に一喝すると黙るほど。
杉崎が最初に出会った生徒会メンバー。
しかし、くりむ自身が杉崎だと気付いていなかった。
・紅葉知弦(あかば ちづる)
生徒会書記で、成績は三年生でトップの優等生。
くりむの親友で彼女を「アカちゃん」と呼んでいる{くりむからクリムゾン(真紅)を連想。なお、別の意味もある模様}
黒髪のロングヘアで学生離れしたプロポーションを持っている美少女。
そして、クールな態度で優しさを持ち合わせている。
しかし、かなりの毒舌かつ鞭を持ち歩いているドSで、生徒会のやりとりを眺めて楽しんでいる。
理想のタイプは「アカちゃん」と百合を思わせるが、男性なら杉崎が好みらしい。
杉崎との出会いは、彼が勉強などを無理して倒れた時に、保健室で介抱したのがきっかけ。
その時に、杉崎の過去を聞いて優しく抱きとめた。
同時に自分の過去も共に吹っ切る事が出来て、杉崎の事を「キーくん」と呼ぶようになる。
・椎名深夏(しいな みなつ)
生徒会副会長で、杉崎のクラスメイト。
運動神経が抜群で、よく部活の助っ人に出ている。
男口調で正義感が強く、女生徒からの人気が高い。
本人は満更でもなさそうだが、中身は乙女なので百合疑惑をかけられた時は全力で否定した。
クラスでは杉崎と夫婦漫才をしているせいで、半ば公認カップルとして見られている。
杉崎との出会いは、生徒会入りを目指している彼から、
「どうしたらキミみたいになれる」と聞かれたのがきっかけ。
その時、「あたしになろうとしている奴に、生徒会に入る資格はねぇだろ」
と冷たく返した。杉崎はそれを受け止め、自分を磨く日々に突入する。
・椎名真冬(しいな まふゆ)
生徒会会計で、唯一の一年生。深夏の妹。
色白で、儚い印象を与える少女。
深夏とは正反対の性格で、男性恐怖症(杉崎は平気らしい)の引っ込み思案。
生徒会など心を許している存在には素直に物事を言うが、知らずに相手を傷つけている(悪気は無い)
重度のゲーマーで、廃人の自覚がある。
そのせいで勉強はあまりやっていないが、成績は悪くない。
生徒会メンバーの中で、杉崎に真っ直ぐな好意を示している。
だが、それは「告白はしたが付き合いたくない」という謎の関係。
杉崎との出会いは、冬の日にバイトなどで疲れ切って公園で倒れていた彼を助けたのがきっかけ。
男性恐怖症なのに、自分を助けてくれた真冬を見て、
「こういう女の子を守れるように」と杉崎は決意した。
まとめ
杉崎鍵は、まさに理想のハーレム主人公でしょう。
どこかの隣人部や男性パイロットの方達は見習ってほしい。
やはり、影で努力を重ねている主人公はカッコイイですし、嫉妬感は無いです。
それにヒロイン達もハーレムに納得し、良好な関係を築けていますしね。
「生徒会の一存」は2009年に一期、2011年に二期とアニメ化されています。
原作については完結しており、
本編の「碧陽学園生徒会議事録」が全10巻。
番外編の「碧陽学園生徒会黙示録」が全9巻。
そして、外伝・後日談である「碧陽学園新生徒会議事録」が上下巻となっています。
「碧陽学園新生徒会議事録」では、杉崎が三年生に進級しており、くりむ達は卒業――椎名姉妹は転校。生徒会は杉崎以外、新メンバーで新ヒロインです。
あっ、ちゃんと前生徒会メンバー出てきて活躍するので安心してください。
この作品は、くりむがよく名言を出すのですが、その中で一番好きな台詞を紹介してサヨナラを――。
「世の中が面白いんじゃないの。貴方が、面白い人間になれたのよ」
以上、サトミでした!