転生先はポケモン 2話

 思ってたのと違くなイシツブテ

 ポケットモンスター、縮めてポケモン。
 この星の不思議な生き物、海に、山に……ってだらだと面倒くさいのはいいとして。
 俺、マサラタウンのユウキ! 転生者だ。
 そう、マサラ……ゲームの新しい地方、アローラに生まれると思っていたがまさかのアニポケで何を言ってるかわからねーと思うが俺もって、ネタに走るくらいにびっくりしたわ。でも純粋なアニポケって訳じゃないみたいでね、この数年間に色んな地方を旅したけどアニメでいたキャラの性格がゲームよりだったり、年齢が少し違ったりした。

 まぁ一番びっくりしたのは……。
「ユウキ、まだ準備してるのか? ママが待ってるから早く行こうぜ」
「あぁ今行くよ、サトシ」
 そう、アニメ主人公のサートシ君。俺はサトシの兄として生まれた。
 なので、ホウエンにシンオウ、カロス地方では一緒に旅をする事になった。まぁその話はまた別の機会に。

「カロスから帰ってきたばかりで旅行ってサトシは疲れてないのか?」
「何言ってんだよ、新しい地方で新しいポケモン……くぅっーワクワクするぜ!」
 カロスではもう少し大人びていた筈なんだが、ここ最近サトシは子供っぽくなってる気がする。アニメはカロスリーグの辺りまでしか見ていないからなぁ、ここら辺でまた新地方お約束のリセットでもされたんだろうか?
「先に外で待ってる、行こうぜピカチュウ!」
「ピッピカピ!」
 
 さて、転生して十数年。やっとウルトラサンムーンが始まる。
 今までは特典で一緒に転生して来たポケモン達と冒険してきたが、新しいポケモンを仲間にするのもいいかもしれない。
「いざ、新天地!」

「いーヤッホー!」
「ピーッカピー!」
 遠くでサトシ達がサメハダーに乗って、楽しそうにしてる姿が見える。
「ユウキは行かないの?」
 隣で優雅にのんびりしてる母さんに声を掛けられるが。
「あー、むぅりぃー」
「酷く酔ってるわねーもう、あんなにはしゃぐからよ」
 アローラに向かう船で、楽しみすぎて手持ちポケモン達とじゃれまくっていた。
 そのせいなのか、滅茶苦茶気持ち悪い。
「うえっ……ちょっとあの岩場に行って吐いてくる」
「気をつけてね」
 母さんに言って、岩場に向かう。


「ふぅ……少しスッキリしたな。ちょっと泳ぐか」
 まだ時間もあるので、プカーっとたゆたう様に泳ぐ。
 しばらく仰向けに浮かんでいると、頭に何かがぶつかる。
「いてっ、ん? ラプラス?」
 どうやら、気づかずに結構な距離を流されていたみたいだ。
「おや? 釣れたのはポケモンではなく男の子ですか」
「ラプラスがしゃべった!」
 なんと、このラプラスしゃべれるのか。
「この子じゃなく、こっちですよ」
 声が聞こえたラプラスの背中を見ると、小柄な女の子が釣りざおを持って座っていた。
「なにしてるんだ?」
「見ての通り、釣りですよ。カイオーガを狙っていたら、貴方が釣れました」
「へっ!? 此処ってカイオーガ釣れるのか!?」
「釣れるわけないじゃないですか」
 コイツ……。
「貴方は何してるんですか? ここら辺はビーチから離れていて、危ないですよ」
「プカプカ浮いてたら、いつの間にか此処にな」
 周りを見ると、さっきまで居たビーチがあんなに遠くに見える。いやどんだけ流されてるんだよ。
「私はもう戻ろうと思ってるんですが、良かったら乗りますか?」
「お、助かるよ。そうだ名前言ってなかったな、ユウキって言うんだ。宜しく」
 女の子の手を借りながら自己紹介をする。
「私はスイレンです、宜しくお願いします」

 それからゆっくりと雑談をしながらビーチに戻ってきた。
「スイレン、ありがとうな」
「いえ、気にしないで下さい」
 スイレンにお礼を言って、母さん達の所に戻る。
「ただいま、サトシは?」
「着替えに行ったわよ。これからオーキド博士に頼まれてたお使いに行くからユウキも準備してらっしゃい」
「わかった」
 
 買い物をしながら目的地へと向かっていると、サトシが突然どこかに走り出す。
「どうしたんだ、あいつ。母さん、サトシがどっか行ったから追いかけるね」
「スクールの場所はわかる?」
 わかると返事をしてサトシを追いかける。
「あいつ、本当に足早いなぁ。マサラ人は恐ろしい」
 なお、自分もその恐ろしいマサラスペックを持っているので、あまり文句はない。

 追いついた頃には、森の中だった。
「あーいたいた。おいサトシ、いきなりどっかいくな」
「ごめん、見たことないポケモンが居たからつい……あれ、向こうにいるのポケモンじゃないか!?」
 数メートルほど離れた所に、ピンクのクマの着ぐるみの様なポケモンが此方に手を振っていた。
「ははっ、アローラは面白いポケモンいるなぁ」
 俺たちもポケモンに手を振り返していると、その着ぐるみポケモンは突然周りの木をなぎ倒しながら、こっちに走ってくる。
「ちょ!? なんかやべぇ、逃げるぞ!」
「ああ、ピカチュウ乗れ!」

 必死に逃げていると、いつの間にか着ぐるみポケモンは居なくなっていた。
「助かった……あれ? ユウキ、ここどこだ?」
 どうやら、さっきよりも深い森に入ってしまったみたいだな。
「どうするかな、ん?」
 上を見るとリザードンが飛んでいるのが見えた。
「サトシ、とりあえずあのリザードンを追いかけよう」
 人が乗っているのが見えたから、ついていけば森から出られるかも。


 リザードンを追いかけていると、森を抜けて広場みたいなとこに出た。
「ここは……もしかして」
 偶然に目的地に着いたのかと、考えていると。
「危ないっ!」
 突然声が響き、顔を向けるとケンタロスの群れが突っ込んできた。
「うおっと、あぶねぇ」
 俺はなんとか回避できたが、サトシは激突したようだ。
「大丈夫ですか?」
「ん、俺は平気」
 後ろから金髪の女の子が、心配そうに声を掛けてきた。
「ねぇ、ここってもしかしてポケモンスクール?」
「あっはい、そうですよ」
 ふむ、やっぱり目的地の様だ。
「すみませーん、そっちの人も大丈夫ですか?」
 向こうから、サトシ含めた数人がやってきた。
「平気だよ、むしろ何か邪魔したみたいでこちらこそごめん」
「ううん、気にしないで。でも、なんであんな所から出てきたの?」
 説明しようと口を開き掛けたところに。
「あれ、もしかしてユウキですか?」
「ん? スイレンか?」
 意外な再会だった。